第二百七十三条 永小作人の義務については、この章の規定及び設定行為で定めるもののほか、その性質に反しない限り、賃貸借に関する規定を準用する。
民法第273条は、永小作人の義務について規定しています。
この条文は、永小作人の義務は、まず、永小作に関する章(この条文を含む章)の規定や、個々の永小作契約で定められた内容によって決まりますが、それらの規定に反しない範囲で、賃貸借に関する規定も準用される、ということを意味しています。
賃貸借に関する規定の準用
- なぜ賃貸借の規定が準用されるのか: 永小作権は、土地を長期にわたって使用させてもらう権利であり、賃貸借契約も、ある物を一定期間使用させる契約であるという点で、両者には共通点があります。そのため、永小作に関する特別な規定がない場合、賃貸借に関する規定を参考にすることで、永小作人の義務をより具体的に定めることができるのです。
- 準用される規定の例:
- 善管注意義務: 永小作人は、借りている土地を善良な管理者として管理する義務があります。
- 原状回復義務: 永小作権が終了する際には、土地を元の状態に戻す義務があります。
- 修繕義務: 土地に生じた損害について、一定の範囲内で修繕する義務があります。
準用の範囲
- 性質に反しない範囲: 賃貸借に関するすべての規定が、そのまま永小作に適用されるわけではありません。永小作の性質に反するような規定は、準用されません。例えば、賃貸借契約では、賃借人は自由に転貸できることが多いですが、永小作権では、設定行為で転貸が禁止されている場合もあります。
まとめ
民法第273条は、永小作人の義務を定める上で、賃貸借に関する規定が重要な役割を果たすことを示しています。
しかし、賃貸借と永小作は、その性格が異なる部分もあるため、安易に賃貸借の規定を適用するのではなく、個々のケースに応じて、永小作の性質に合った解釈をする必要があります。



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